外構工事でローンを利用するならイメージが大切!知っておきたいポイントとは

外壁色

外構工事とは、住宅の外側で行う工事のことです。

たとえば、門扉やアプローチ、駐車場、庭などに関わる工事を指します。

新築の注文住宅、分譲住宅などを購入した場合、住宅の周りを自分だけのこだわりのある外構にしたいと考える人も多いでしょう。

また、住宅に長年住み続けた後、ライフスタイルの変化などによって、外構を改装する必要が出てくる場合もあります。

しかし外構工事にはたくさんの費用を要します。

工事の規模や使用する建て材などにもよりますが、一般的な費用相場は150~200万円程度です。

工事業者に見積もりを取ったところ、予想以上に高額な金額を掲示され、予算が足りなくなってしまった人もいるのではないでしょうか。

そんな人におすすめなのが、ローンを利用する方法です。

ローンを利用すれば、まとまった資金がなくても工事依頼が可能です。

この記事では、外構工事で使えるローンの種類やメリットとデメリット、組む手順などを紹介します。

ローンを利用する際は前もって知っておくべき事項が多くありますので、しっかりと内容を把握しておくことが重要です。

外構工事で使えるローンの種類、メリットデメリットとは?

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外構工事で使えるローンには、大きく分けて住宅ローンとリフォームローンの2種類があります。

それぞれの特徴およびメリットデメリットを以下にまとめます。

住宅ローン

住宅を購入、建替え、増改築する際などに使用できるローンです。

基本的に、外構工事の単体で住宅ローンは組めません。

しかし、建物の新築工事を担当した工務店やハウスメーカーに外構工事を一括で依頼すると、住宅ローンに組み込むことが可能です。

【メリット】

他のローンと比較して金利が低く、0.5%以下がほとんどです。

外構工事は住宅建築のように何千万という単位の大きな金額は必要としないので、トータルでかかる金利はかなり安く抑えられます。

また、借入年数も最長35年あり、長期的に返済していくことが可能です。

【デメリット】

住宅を建てることが専門の工務店やハウスメーカーは、外構工事が専門ではないため、工事を受注すると外注先へ委託する場合が多いです。

そのため、金額が外構工事専門業者より、1~3割程度高くなります。

また、住宅ローンの審査基準は他のローンより厳しいため、審査に通らないケースも多々あります。

リフォームローン

住宅のリフォーム専用のローンです。

リフォームローンを使えば工務店やハウスメーカーでなく、外構工事の専門業者への依頼が可能です。

また外構工事を単体で実施したい場合でも利用できます。

 【メリット】

外構工事の専門業者に依頼することができるため、色々な工事に対応できるうえ、金額も比較的安価です。

またローンの審査基準は緩めなので、審査には通りやすいでしょう。

【デメリット】

金利の相場は約2~5%なので、住宅ローンの金利と比較すると高くなります。

工事金額が高額であると、それだけ多くの金利を支払うことになるので注意が必要です。

また、借入年数は金融機関によりますが、最長でも15年程度であり、住宅ローンと比較すると短めとなっています。

住宅ローンとリフォームローン、それぞれに向いている人は?

新築住宅を購入し、大規模な外構工事(500万円以上が目安)を行い、長期間かけて返済を計画する人は住宅ローンが向いているでしょう。

反対に小規模な外構工事を行い、短期間での返済を計画する人はリフォームローンの利用が向いています。

なお、ご説明した通り、外構工事を単体で実施する際は住宅ローンが使用できないため、リフォームローンの利用を検討しましょう。

外構工事でローンを組む手順

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外壁工事でローンを組んだ場合、どのような手続きが必要になるのか、実際に流れをみていきましょう。

まずは見積書の取得から

外壁工事にかかる金額を把握するため、外構の工事業者へ見積もりを依頼しましょう。

外構の工事業者に見積もりを依頼する際に重要なのは、できるだけ具体的なイメージを伝えることです。

たとえば、「最近流行りの庭にしてほしい」とか、「おしゃれな駐車場がほしい」などざっくりとした伝え方では工事業者を困らせてしまううえ、完成した外構が想定と違ったものになってしまう可能性も高いです。

見積もり依頼をする際は、できるだけ具体的に「雑草が生えないよう白い天然石を敷いた洋風な庭にしてほしい」とか、「敷地の一部をコンクリートで舗装した1台分の駐車場がほしい」など素材や大きさ、色、雰囲気をある程度決めたうえで依頼しましょう。

また、依頼内容を口頭のみで伝えてしまうと、後で言った言わなかったのトラブルを招く可能性もありますので、書面で伝えることをおすすめします。

その際は、文字のみでなく写真やイメージ図などを併用すると、さらに意図が伝わりやすくなるでしょう。

金融機関の審査を受けよう

工事の金額が確定したら、ローンを組む金融機関へ仮審査を申し込みます。

仮審査の通過後、本審査に移ると必要な書類が多数あります。

一般的な本審査で必要な書類は下記の通りです。

  • 見積書、工事請負契約書
  • 外構工事箇所を特定できる図面
  • 源泉徴収票などの収入証明書類
  • 土地、建物の登記簿謄本
  • 住民票
  • 印鑑証明書

このうち、土地、建物の登記簿謄本は法務局への申請が必要です。

登記簿謄本は申請から到着まで時間を要しますので、早めに手配しましょう。

また、金融機関によっては他にも提出する書類がありますので、抜けることがないよう事前に確認しておきましょう。

融資決定後の流れ

本審査に申し込んだ後、1~2週間ほどで審査の結果が通知されます。

通知結果が合格であれば、金融機関との間でローン契約を結ぶことになります。

契約の締結後、指定した日時に融資が実行され、ローン契約を結んだ金融機関から外構の工事業者に工事費用が振り込まれたら完了です。

外構のバリアフリー化で支援金が出る!?

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近年、高齢者の人口増加に伴い、バリアフリー化工事を行うことで支援金を提供する自治体が増えています。

外構工事においても、バリアフリー化することで支援金の対象になるケースもありますので、お住まいの地域の自治体に問い合わせて把握しておきましょう。

また、介護保険を利用する方法もありますので、こちらも併せてチェックするようにしてください。

どんな工事が該当するの?

バリアフリー化の代表的な施工事例を2つ紹介します。

なお、ここで紹介したもの以外にも該当する工事はありますので、詳しくは自治体や外構の工事業者へ確認してみましょう。

【スロープ工事】

住宅の玄関と道路の間には段差が存在する場合が多いです。

しかし、車椅子生活をするお年寄りや身体障害者の人が通行する場合、段差があってはとても不便です。

そこで、車椅子でも安全に通行することできるよう、段差をなくしスロープ(坂)を作ることで、バリアフリー化を図ります。

【手すり工事】

玄関周りに段差やスロープがある場合、未成熟な子供や足腰の悪いお年寄りは転倒の危険があります。

手すりを設置して通行の際に利用するようにすれば、転倒事故の抑止に繋がり、バリアフリー化できます。

申請の手順について

補助金を申請する場合の一般的な手順を以下にまとめます。

・外構の工事業者に見積もり依頼

・工事の着工前に役所に交付申請書を提出

・補助金の交付が決定

・工事着工

・役所に実績報告書を提出

・役所に補助金請求

・補助金の交付

なお、申請書の書式や、手続きの方法は各自治体によって異なります。

詳しくは自治体のホームページを閲覧、または相談窓口への問い合わせをおすすめします。

ローンを組む前にどんな外構にしたいのか具体的にイメージしよう

ポイント

外構工事を行うにあたって何より大事なことは、どんな外構にしたいのか、ご自身の生活環境などを考慮したうえで、希望の形をしっかりイメージしておくことです。

外構工事の一般的な費用相場は150~200万円程度ですが、工事の規模によって金額は大きく変わり、それに合わせてローンの選択を検討する必要があります。

工事が完了してしまえば、元に戻すことはできませんので、ご自身の家族としっかり話し合い、できるだけ時間をかけて進めることをおすすめします。

リフォームローンをさらに詳しく知りたい場合は「リフォームローンとは?ローンの種類や金利、申し込みの手順を徹底解説!」もご覧ください。