住宅のフルリフォームで使えるローンの特徴や支援制度を解説!

2020/12/30
住宅ローン1

「フルリフォーム」とは、「スケルトンリフォーム」とも呼ばれており、建物の躯体を除いた内外装、設備機器などをすべて一新するリフォーム工事のことです。

躯体とは、建物の土台や柱などの骨組みのことをいいます。

築年数の経った一軒家やマンションでも、フルリフォームを行うことで、新築のような造りにすることが可能です。

しかしフルリフォームは工事のボリュームも大きいため、通常のリフォームより高額な費用が掛かります。

一般的な費用相場は、一軒家の場合500~2,000万円、マンションの場合300~1,000万円となっており、高額なうえにリフォーム内容によって金額に大きな差が出ます。

工事業者に見積もりを取ったところ、予想以上に高額な金額を掲示され、予算が足りなくなってしまった人もいるのではないでしょうか。

そんな人におすすめなのが、ローンを利用する方法です。

ローンを利用すれば、まとまった資金がなくても工事依頼が可能です。

この記事では、住宅のフルリフォームで使えるローンの種類、メリットやデメリット、お得な支援制度などを紹介します。

もちろん、前もって知っておくべき事項も多くありますので、しっかりと内容を把握しておくことが重要です。

フルリフォームで使えるローンとは?

リフォームローン

住宅のフルリフォームで使えるローンとして、住宅ローン、リフォームローン、フラット35(リフォーム一体型)があります。

それぞれの特徴およびメリットデメリットを以下にまとめます。

住宅ローンのメリットデメリット

住宅ローンとは、住宅を購入、建替え、増改築する際などに使用できるローンです。

フルリフォームで住宅ローンを使用するには以下の2つの方法があります。

・中古住宅の購入とフルリフォームを同時に行い、住宅ローンで両方の資金を借り入れる。

・住宅ローンが残っている住宅を所有していて、現在の住宅ローンをリフォーム資金を含んだものに借り換える。

したがって、自宅のローンが完済済みの場合や、そもそも借り入れずに住宅を購入した場合、住宅ローンを使用したリフォームはできないので注意しましょう。

【メリット】

他のローンと比較して金利が低く、0.5%以下がほとんどです。

借入年数は最長で35年あり、長期的に返済していくことが可能です。

また、住宅ローン控除の対象となりますので、毎年のローン残高に応じて控除を受けることができます。

【デメリット】

住宅ローンの審査基準は他のローンより厳しいです。

審査に通らないケースも多々あり、通った場合でも満額の借り入れが認められないことがあります。

リフォームローンのメリットデメリット

リフォームローンとは、住宅のリフォーム専用のローンです。

中古住宅を購入した際や、すでに所有している住宅のフルリフォーム、どちらの場合でも使えます。

 【メリット】

ローンには有担保型と無担保型がありますが、リフォームローンの場合、借入額によっては無担保型を選択できます。

またローンの審査基準は緩めで、手続きも比較的簡単です。

【デメリット】

住宅ローンと比較して金利が高く、相場は約2~5%です。

また、借入年数は金融機関によりますが、最長でも15年程度であり、住宅ローンと比較すると短めとなっています。

フラット35(リフォーム一体型)のメリットデメリット

フラット35とは、業務形態や職業、勤続年数などの制限がない、幅広い層の人々が利用できる住宅ローンです。

住宅金融支援機構と金融機関が提携して融資を行います。

中古住宅を購入する際も、一定の基準を満たしている住宅であれば利用可能です。

そして中古住宅購入と同時にリフォームする場合、工事費を住宅の購入費と併せて借入可能となるのが「フラット35(リフォーム一体型)」です。

【メリット】

全期間固定金利型のローンのため、金利は一定のままで、繰り上げ手数料も掛かりません。

審査は、住宅ローンとは異なった基準がありますが、職業、勤続年数などにとらわれないため、基本的には通りやすいと考えて良いでしょう

【デメリット】

変動金利型と比較すると金利が高めになる傾向があります

現在、金融機関の金利は非常に低く設定されており、将来的に上がる可能性はあるものの、大幅な変動がない限り、固定金利のほうが返済総額は多くなるでしょう。

また、利用できる物件に条件があるため、物件審査を行う必要があり、この審査には費用が掛かります。

それぞれのローンに向いている人は?

住宅ローンを利用して中古住宅を購入し、フルリフォームを行う人は、リフォーム費用も同じローンでまとめて借り入れたほうがお得です。

まとめて借りた場合、諸費用を一本化できる、金利を抑えられる、といった様々なメリットがあるからです。

住宅ローンが残っている住宅を所有している人は、ローン残高にフルリフォームで掛かる費用を加えた金額で新たに借り換えるか、住宅ローンとは別にリフォームローンを利用するか、2つの選択肢があります。

この場合は、どちらが向いているとも言えず、ローンの残高、金利、借入期間などを確認し、2つのパターンそれぞれを比較検討し、得になると思われるほうを選択しなければなりません。

なお、前述した通り、すでにローン完済済みの人や、そもそも借り入れをせずに住宅を購入した人は、住宅ローンの使用ができないため、利用可能なのはリフォームローンのみです。

最後にフラット35(リフォーム一体型)が向いている人ですが、ローンを利用して中古住宅を購入しフルリフォームする場合、変動金利より固定金利を好む人、または自営業やフリーランスで住宅ローン審査に通りにくい人におすすめできます。

フルリフォームでローンを組む手順

住宅ローン2

フルリフォームでローンを組んだ場合、どのような手続きが必要になるのか、実際に流れをみていきましょう。

見積もりを取り金額を把握しよう

フルリフォームに掛かる金額を把握するため、リフォーム業者へ見積もりを依頼しましょう。

見積もり依頼する際、以下の点に注意してください。

・リフォーム内容、条件、予算などをできるだけ細かく決めておく。

・複数の業者へ依頼する際は依頼条件を統一する。

・間取り図があれば準備する。

・電話やメールだけでなく、現地確認をしてもらう。

すべてを踏まえるには、それなりに時間を要しますので、ある程度、余裕を持って取り掛かることが大切です。

審査申し込み後に融資が決定

金額が確定したら、ローンを組む金融機関へ仮審査を申し込みます。

仮審査の通過後、本審査に移りますが、必要な書類が多数ありますので、事前に申し込みをする金融機関に確認しておきましょう。

本審査に申し込んだ後、1~2週間ほどで審査の結果が通知されます。

通知結果が合格であれば、金融機関との間でローン契約を結ぶことになります。

契約の締結後、指定した日時に融資が実行されて、ローン契約を結んだ金融機関からリフォーム工事業者に工事費用が振り込まれたら融資決算が完了です。

フルリフォームする場合のお得な支援制度

ローン5

住宅のフルリフォームでは、国や各自治体が設けている支援制度を使える場合があります。

主な制度の種類を以下にまとめます。

リフォームで利用できる主な減税制度

一般的なリフォームで利用できる主な減税制度を2つ紹介します。

【バリアフリーリフォーム】

高齢者や身体障害者の人が生活しやすい環境にするためのリフォーム工事を指します。

制度を利用した場合、工事費用の年末ローン残高の2%または1%が5年間、所得税額から控除されるのです。

対象工事として、手すりの取り付け、ドアを引き戸へ交換、トイレや浴槽の改良などがあります。

【省エネリフォーム】

省エネリフォームとは、住宅の省エネ性能が向上するリフォーム工事のことで、主に断熱工事を指します。

制度を利用した場合、工事費用の年末ローン残高の2%または1%が5年間、所得税額から控除されます。

すべての居室の窓に断熱工事を行うことが必須条件です。

併せて行う床、壁、天井の断熱工事も対象です。

フルリフォームする場合に使いやすい補助金制度

フルリフォームのように大きな金額をかけてリフォームする場合に使いやすい補助金制度を1つ紹介します。

【長期優良住宅化リフォーム】

築年数の経った住宅を、耐久性、耐震性、省エネ性が高く、維持管理しやすいようにリフォームする場合に工事費等の一部を国が補助する制度です。

補助金の対象になるには、以下の要件を満たす必要があります。

・リフォーム後に建物の性能が一定の基準(耐久性、耐震性、省エネ性、維持管理など)を満たす。

・建物の性能向上、三世代同居対応、子育て世帯向け、いずれかの改修を行う。

・事前に建物のインスペクション(有資格者による建物調査)を行う。

・リフォーム履歴と維持保全計画を作成する。

リフォーム後に満たす性能基準に応じて、補助金には「評価基準型」「認定長期優良住宅型」「高度省エネルギー型」の3つの事業タイプがあります。

補助率は工事費の3分の1で、補助限度額は事業タイプにより異なりますが、高度省エネルギー型の場合、最大で300万円が補助されます。

小規模なリフォームでは対象となりにくいのですが、フルリフォームであれば使えるケースも多いです。

そのため、フルリフォームを実施する人は是非とも利用したい制度です。

フルリフォームの内容を具体的に決めたうえでローンを組もう

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ローンを利用して住宅のフルリフォームを行う場合、何より大事なのはリフォームの内容を具体的に決めることです。

フルリフォームに掛かる費用は工事内容によって幅が大きく、リフォーム内容が具体的に決まっていなければ、はっきりとした金額が算出できません。

費用はどのローンを使うべきかの判断基準にもなりますので非常に大事です。

また、リフォーム内容によって支援制度が使える場合もありますが、内容が決まっていなければ対象かどうかの調べることも困難です。

一度リフォーム工事を行ってしまえば、元には戻せないため、ご自身の家族ともしっかり話し合い、できるだけ時間をかけ慎重に進めることをおすすめします。

リフォームローンの特徴から金利体系、手続きの流れを知りたい場合は「リフォームローンとは?ローンの種類や金利、申し込みの手順を徹底解説!」もご覧ください。

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外壁塗装の専門家

外壁塗装の専門家

塗装技能士の国家資格を持ち、老舗の塗装会社で職人をしていた元プロが監修しているサイトです

高度な技術を学ぶ訓練校にも通い、専門書籍を数多く読んでいます

外壁塗装や防水の実務経験者のほか、宅建資格所持者といった有資格者などが記事を書いており、信頼性が高い情報発信サイトを目指しています