「リシン吹き付けの費用相場はどれくらいなの?」
「リシン吹き付けのメリットやデメリットを知りたい」
このようにお考えではないでしょうか?
リシン吹き付けのメリットやデメリット、費用相場などを知らないまま進めてしまうと、自宅の壁に適していない工事をすすめられたり、高額な料金を請求されたりしてもわかりません。
この記事では、リシン吹き付けでの外壁仕上げを検討している方の疑問にお答えしていきます。
具体的には、以下のような内容を解説しています。
・リシン吹き付けの概要と特徴
・リシン吹き付けのメリットとデメリット
・リシン吹き付けをする工程
・リシン吹き付けの費用相場
・リシン仕上げの外壁のメンテナンス方法
リシン吹き付けをする前にこの記事を読むことで、失敗を防ぎやすくなるでしょう。
リシン吹き付けの概要と特徴

リシン吹き付けとは、モルタル外壁や無塗装サイディング外壁の仕上げ方法の一種です。
リシンは、細かく砕いた石や砂などの骨材に、セメントや合成樹脂エマルションを結合材として混ぜ合わせた外壁仕上げ塗材です。
セメントを結合材としたものをセメントリシン、合成樹脂エマルションを結合材としたものを樹脂リシンといいます。
リシンは、リシンガンと呼ばれる吹き付け専用の道具を使い、コンプレッサーで圧縮された空気によって材料を飛散させて施工します。
リシンを吹き付けた外壁は、ザラザラした落ちついたデザインの仕上がりになるのが特徴です。
リシン吹き付けのメリットデメリット

吹き付け仕上げでは、リシン吹き付け以外にも吹き付けタイル仕上げが多く採用されています。
吹き付けタイルは、リシンと異なり骨材が入らないので、陶磁器のように滑らかな表面になるのが特徴です。
吹き付けタイルと比較した、リシン吹き付けのメリットデメリットを紹介します。
リシン吹き付けのメリット
リシン吹き付けは、吹き付けタイルと比較すると費用が安いことがメリットです。
吹き付けタイルは1平米あたり約2,000〜2,500円が相場です。しかし、リシン吹き付けなら、約1,000〜1,800円と3〜5割程度割安になります。
リシン吹き付けで外壁を仕上げると、ツヤを抑えた、上品で落ち着いた質感を持つ外観になるのが魅力です。
また、リシン吹き付けは通気性が高いことから、湿気を放出しやすいメリットもあります。
特に木造住宅は、通気性が高いほど長持ちしやすいため、リシン仕上げはおすすめです。
リシン吹き付けのデメリット
リシン吹き付けのデメリットは、吹き付けタイルと比較するとヒビ割れしやすいことです。
特に、モルタル外壁は乾燥により収縮するので、塗膜が薄いリシン吹き付けは、どうしてもクラックが入りやすくなってしまいます。
また、表面がザラザラしているので凸凹面に汚れがたまり落ちにくいこともデメリットです。水分の乾きや水切れが悪く、湿気が多いところではカビやコケが発生しやすいのも気になります。
リシン吹き付けの工程

それでは、実際にリシン吹き付けを施工するときの工程を紹介していきます。
リシン吹き付けは、以下のような順番で実施します。
1.足場の設置
2.下地補修
3.養生
4.シーラー塗布
5.リシンの吹き付け
6.養生を外す
7.足場の解体
それぞれ詳しく内容を確認しましょう。
1. 足場の設置
リシン吹き付けは高所作業となるので、家の周りに足場を設置します。
足場は、作業員が安全に作業をするために必要です。
2. 下地補修
リシンを吹き付ける前に、モルタル外壁の凸凹した部分を平らにする下地補修を行います。
下地補修を手抜きすると、きれいに仕上がらないので手を抜けない作業です。
3. 養生
サッシや玄関などを、マスキングテープとビニールで覆う作業です。
リシン吹き付けは塗料が広範囲に飛び散るので、家の周りで汚れて困るものも丁寧に養生しておくことが大切です。
4. シーラー塗布
吹き付けたリシンが外壁と密着するように、接着剤の役割をするシーラーを塗布します。
スプレーガンを使って吹き付けますが、面積によってはローラーを使用することがあります。
5. リシンの吹き付け
リシンガンとコンプレッサーを使用して、リシン吹き付けを実施します。
吹き付け作業は、下吹きと上吹きの2回行います。
6. 養生を外す
リシンが乾燥してから養生を外します。
乾燥する前に外してしまうと、作業中にせっかく仕上げた外壁を傷つける可能性があるので注意が必要です。
7. 足場の解体
依頼主と一緒に仕上げを確認し、最後に足場を解体します。
リシン吹き付けの費用相場

リシン吹き付けは、1平方メートルあたり1,000〜1,800円程度が2回吹き付けの相場です。
平均的な40坪2階建てなら、13〜24万円程度見込んでおくといいでしょう。
リシン吹き付けでかかる費用相場の目安を、工程別で一覧にまとめました。

リシン吹き付け工事には、足場や養生などの費用も発生します。あわせて見込んでおくようにしましょう。
リシン吹き付け仕上げの外壁のメンテナンス方法

リシン吹き付け仕上げをした外壁は、耐用年数が8年程度とされています。
いい状態を保つためには、定期的なメンテナンスを行いましょう。
リシンは、ヒビ割れがしやすいのが特徴です。しかし、軽度ならシーリングを充てんすることで補修できます。
ただし、ヒビ割れが重度なら、傷口をカットしたうえでセメントによる補修が必要です。
また、リシン吹き付けで仕上げた外壁は、経年とともに含まれた顔料の劣化が進み、チョーキング現象を起こします。
チョーキング現象とは、手で触れたときにチョークの粉のようなものがつく現象で、劣化のサインとされています。
塗料の耐久性が落ちてしまうと外壁を水分から守れなくなってしまうので、早めに塗装メンテナンスを検討しましょう。
リシン吹き付け仕上げの外壁を塗り直すときには、まずは高圧洗浄をかけてリシンの凸凹の汚れをしっかり落とします。
そのあとに、フィラーと呼ばれる補修効果がある下塗り材を使用することがポイントです。
リシン自体の劣化が激しければ、吹き直しを検討するケースもあります。
素人では見極めが難しいので、塗り替えと吹き直しで迷うときには、プロに相談するのがおすすめです。
リシン吹き付け仕上げの外壁は定期的なメンテナンスが重要

リシン吹き付けの外壁は、つや消しの落ちついた質感が人気です。
しかし、耐久性が約8年と短いことから、長持ちさせるためには定期的なメンテナンスが大切になります。
リシンに細かなヒビ割れが見られたり、手で触るとチョークの粉のようなものがついたりするなら、劣化しているサインです。早めに塗装業者へチェックを依頼して、塗り直しや吹き直しを検討しましょう。
もしサイディング外壁の費用相場を具体的に知りたい場合は40坪でサイディング外壁を塗装する費用相場は80〜150万円だ!もぜひご覧ください。